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2010年2月 3日 (水)

鬼まり。 についての考察

どうもこんにちは(こんばんは?)、どせいです。

今日は、blog始まって初かもしれない至極真面目な内容です。

先日発売された130cm「鬼まり。 ~鬼が夢見し常の世に、至る幼き恋のはじまり。~」について、世間では様々な批評(ほとんど批判?)がなされているようなので、私も一言物申す感じで行きたいと思います。

以下、一応ネタばれ注意で

鬼まり。は昨年発売された「鬼が来たりて、甘えさせろとのたもうた。」(通称鬼うた)というエロゲーのスピンオフ作品だが、全員黒髪!!という黒髪スキーにはたまらない宣伝であるのに、中身はタイトルのベタ甘っぽさとは違ヤンデレ鬱ゲーでルートヒロイン以外のヒロインがほぼ全員死亡するという内容が購入者を唖然とさせた。

それを受けて本作鬼まり。は、ストップ ザ 死亡事件!!をキャッチフレーズに、前作で人気だったポンコツお姉ちゃん「小春」をメインに掲げ、ほかのキャラにもスポットをあててスピンオフ作品として発売されたものである。

ネット上を徘徊して、この鬼まり。に対して寄せられている批判を列挙してみると、

A)ルートが2つしかなく、シナリオが短い

B)エロ薄い。というか(妄想を除く)本番がない。

C)というか(メインヒロインである)お姉ちゃん攻略不可とかどないなっとんねん

という感じであろうか。

A)についてはまったくもって同感である。鬼うた。もそうだったが、この作品は絵・音楽の出来がいいだけにシナリオの完成度の低さが目立った作品であった。といっても話のプロット自体は、ありきたりながら練られていると思うので、ライターの表現力の問題だろうか。話の展開が単調というか、もうちょっと演出のしようがあるんじゃないのという場面が多かった(とくに、メインルート回想の部分)。あるいは、背景絵の種類が乏しく度々暗転するので、実際のシナリオ量より少なく感じるのかもしれない。




一方、批判B)についてはまったくもって理解できない。
これはスピンオフ作品ですよ。ファンディスクではなく。
鬼まり。は本編ルート後のヒロイン達との交流を描くFDではなく、どうやったらヒロインルート(≒死亡事件)に入らず、HappyEndを迎えられるかを目的としたスピンオフです。
というかヒロインルートのその後なんて絵がいたら、それこそ意味不明な鬱ゲーの完成だ。
具体的に、鬼うた。でのヒロイン生死を列挙すると、以下のようになる。

ヒロイン:姫歌(鬼)、小春(お姉ちゃん)、綾子 の3人

  • 姫歌ルート・・・綾子自殺、お姉ちゃん暴走、姫歌神様になりかけて失踪
  • 小春ルート・・・綾子自殺、お姉ちゃん姫歌を殺して鬼になる
  • 綾子ルート・・・綾子自殺は防ぐものの、姫歌の存在意義がなくなり消える、ついでにお姉ちゃん死にかけ鬼になる

結局この物語では、だれか一人に傾倒すると残りのヒロインが不幸になるという不文律が存在していることが容易に想像できるであろう。
鬼まり。でもこのルールを安易に崩すことなく、「ストップ ザ 死亡事件」のとおり誰もが納得する形でのHappyEndを表現しており、私はこの点を大いに評価している。(納得しすぎて、事前にある程度予想ができたのが若干マイナスだが)

本作の原画であり企画でもある泉水いこ氏は、発売前に配信されていたウェブラジオでもスピンオフ作品であることを強調していた。決して「ヒロインたちとチュッチュできますよ~」などとは言っていない。いこ氏自身は自分の作りたいものを作ったし、「鬼うた。」からの固定ユーザーもこの内容はある程度予想済みだったはずだ。

エッチシーンが云々といっている人はきっと、店頭でたまたまパケ絵をみて、スピンオフ作品であるにもかかわらず元となっている作品についてあまり調べもせず、勝手に勘違いして購入したのだろう。(ちがってたら申し訳ないが)
逆にいえばパケ買いする人が多発するほど、この絵には魅力があるということになる。

だから、いこにゃんおよび130cmのスタッフの方々、どうか日和らないでください。

ありきたりな萌えヒロインといちゃいちゃするだけのゲームに飽き飽きしている人は、私以外にも少なからず存在するはずだ。

P.S.

少し前まで、姉キャラや妹キャラは「義理の」という枕詞が付いていないと、その時点で攻略不可という前提が存在してたような気がしたが、今は違うんだろうか。
一応、小春は『実姉』という設定なんだけど。


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コメント

駿府です。
真剣な考察、ふむふむと思いながら読んでおりましたが、ちょいとレスを。

本スレで一番問題となってくるのは、やはり「PCゲーム」はどこに向かうべきなのかということではないだろうか。
どせいさんも書いているように、ありきたりなシナリオに飽きている人というのは多いと思う。(実際イベントとかで、周りの人とそういう話になることも多い。)
それでは、結局のところ恋愛ゲームに限っているのが問題なのか?
いわゆるテレビドラマにおいて恋愛模様が多いのは重々に把握している。しかし、それ以外をメインテーマとしている作品が多いのももちろんであろう。
そういった作品を求めることは、可能なのだろうか。

そこで気になってくるのは、「Hシーン」を求めている人が、PCゲーマーのどれだけ占めているかということなのかと思う。
ご承知のとおり、PCゲーム会社は非常に体力が少ない。
→多岐にわたるジャンルに展開すること
→(それでなくとも)少ないユーザーが減少する。
→企業としてやっていけない。
ということになってしまうのだろう。

そういう意味では私自身としては、PCゲームが「ヒロインとなんらかの壁を乗り越えてちゅっちゅする」という現在の形式に(PCゲームという文化が衰退するまで)固執してもいいのではないかと思う。

問題は…どこにあるんだろう?
やはり、PCゲーム会社が企業であるにもかかわらず(ある程度以上には)同人サークルのノリを持っているところに帰着するのではないだろうか。つまり、小さな会社が『恋愛シミュレーションゲーム』以外の作品に手を出すための方法がないのだろう。
そういった意味では、”現在”のところ単純な『恋愛シミュレーション』以外の作品を求めるなら(PS2やTVや劇場などの)別の媒体へと主眼を意向すればいいのではないか。

どう転ぼうと、後数年以内に一度この業界は破綻を(どのような形であれ)迎えると思う。
そのときに、次にどういったジャンルが隆盛するかは、そのときのユーザーに委ねるしかない。


『作りたい作品をつくる企業』は資本主義社会において持ちこたえられるのか。
楽しみに見守るとしよう。


P.S.
自分で考えることもなく批判ばかりをするユーザーは私も結構イラッとする。考えてからの批判ならそれに対して肯定なり否定なりができるのだが?

実の姉妹についてはかなり微妙なところ。
もともと、実の姉妹(兄弟)とは結婚してはならない(というか近親相姦を犯してはならない)という人間の考える禁忌に基づいている。とすると、『恋愛をすること』『Hをすること』『結婚すること』のどこまで許されるべきなのかは、表現者の自由なのではないだろうか?
「当作品は、違法行為の推奨をするものではありません。」ってね。

投稿: 駿府 | 2010年2月 5日 (金) 15時12分

駿府です。
真剣な考察、ふむふむと思いながら読んでおりましたが、ちょいとレスを。

本スレで一番問題となってくるのは、やはり「PCゲーム」はどこに向かうべきなのかということではないだろうか。
どせいさんも書いているように、ありきたりなシナリオに飽きている人というのは多いと思う。(実際イベントとかで、周りの人とそういう話になることも多い。)
それでは、結局のところ恋愛ゲームに限っているのが問題なのか?
いわゆるテレビドラマにおいて恋愛模様が多いのは重々に把握している。しかし、それ以外をメインテーマとしている作品が多いのももちろんであろう。
そういった作品を求めることは、可能なのだろうか。

そこで気になってくるのは、「Hシーン」を求めている人が、PCゲーマーのどれだけ占めているかということなのかと思う。
ご承知のとおり、PCゲーム会社は非常に体力が少ない。
→多岐にわたるジャンルに展開すること
→(それでなくとも)少ないユーザーが減少する。
→企業としてやっていけない。
ということになってしまうのだろう。

そういう意味では私自身としては、PCゲームが「ヒロインとなんらかの壁を乗り越えてちゅっちゅする」という現在の形式に(PCゲームという文化が衰退するまで)固執してもいいのではないかと思う。

問題は…どこにあるんだろう?
やはり、PCゲーム会社が企業であるにもかかわらず(ある程度以上には)同人サークルのノリを持っているところに帰着するのではないだろうか。つまり、小さな会社が『恋愛シミュレーションゲーム』以外の作品に手を出すための方法がないのだろう。
そういった意味では、”現在”のところ単純な『恋愛シミュレーション』以外の作品を求めるなら(PS2やTVや劇場などの)別の媒体へと主眼を意向すればいいのではないか。

どう転ぼうと、後数年以内に一度この業界は破綻を(どのような形であれ)迎えると思う。
そのときに、次にどういったジャンルが隆盛するかは、そのときのユーザーに委ねるしかない。


『作りたい作品をつくる企業』は資本主義社会において持ちこたえられるのか。それとも、そんなものは同人サークルに任せるべきなのか?私たちの「マジョリティー」…というより「平均」はどこにあるのか。
楽しみに見守るとしよう。


P.S.
自分で考えることもなく批判ばかりをするユーザーは私も結構イラッとする。考えてからの批判ならそれに対して肯定なり否定なりができるのだが?

実の姉妹についてはかなり微妙なところ。
もともと、実の姉妹(兄弟)とは結婚してはならない(というか近親相姦を犯してはならない)という人間の考える禁忌に基づいている。とすると、『恋愛をすること』『Hをすること』『結婚すること』のどこまで許されるべきなのかは、表現者の自由なのではないだろうか?
「当作品は、違法行為の推奨をするものではありません。」ってね。

投稿: 駿府 | 2010年2月 5日 (金) 15時12分

呪いを乗り越えて普通にハッピーエンドへ至る新シナリオを期待して買った層もいるんです
誰も死んでないだけの焼き直しシナリオだったらわざわざ出さなくてもいいと思うのですよ

投稿: いまさら | 2016年5月25日 (水) 12時57分

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